隣に住む人が何だか怪しい、そう感じたことはありませんか。実際に、隣人が犯罪者や反社会的勢力に関わっている人だったらあなたはどうしますか。
弊社では、近隣トラブルに遭遇してしまった方から身辺調査をはじめとした相談・依頼を受けることがあります。今回の記事は近隣トラブルをテーマに、自分でできる隣人・近隣の調査方法と、その対処法についてご紹介します。
隣人が気になる状況
隣人・近隣が気になる状況とは、一体どのようなものでしょうか。以下のような不安材料が想定されるでしょう。
- ヤクザとか不良で、暴力事件に巻き込まれそう
- 右翼とか政治ゴロで、トラブルに巻き込まれそう
- 詐欺師で変なものを売りつけられたら
- 変質者や幼児変愛者とかで、家族が被害に合いそう
- ストーカー常習者で被害に巻き込まれそう
- 下着ドロボーとか、覗き趣味の、出歯亀で、家族が被害にあいそう
- いつも怒号が飛び交っている、騒音問題で困っている
隣人を調査する方法
以下、自分でできる隣人を調査する方法について説明していきます。
氏名を割り出す方法
まず対象者の氏名フルネームが分かるかどうかがポイントになります。氏名が分かれば公開情報の検索などで付随情報が引き出せる可能性が高まります。
表札が出ている家であれば最初からフルネームが分かる場合もあります。表札で苗字だけ出ているとしても、フルネームがわからないとデータ検索は困難です。
以下、対象者の氏名を割り出す方法をご紹介します。
郵便物
非常に原始的な手法ですが、郵便受けに来た郵便物の宛先を覗いて確認する方法があります。
注意点としては、郵便物を抜き取ったり、開封したりすると、窃盗罪や信書開封罪となり処罰の対象となります。
また、郵便受けが対象者の自宅の敷地内にある場合は、建造物侵入罪に問われる可能性もゼロではありません。
そうした点を十分注意して実施する必要があります。
不動産登記
対象者が自己所有物件に居住している場合は、不動産の登記簿を取得することで氏名が分かります。
ただし、対象者が家族と同居している場合、家族全員の氏名が分かるとは限りません。夫婦の共有名義の物件であれば不動産登記で夫婦両方の使命が分かります。
しかし、その不動産を先代から相続している場合などでは、相続登記がきちんとされておらず、先代の所有者の氏名しかわからない場合もあります。
ちなみに、不動産の登記簿は公開情報ですので、法務局に直接行くか、法務局のオンラインサービスで、手数料を支払えば、誰でも情報入手が可能です
Wi-FiのSSID
たまに、wi-fi や携帯電話のテザリングのホットスポットの SSID に、本名を入れている人物がいます。携帯電話や PC などで周辺の wi-fi 電波をサーチすることで、その名前から対象者の氏名がわかる場合もあります。
例) 「Taro Yamada のiPhone」
偽装工作
これは決してお勧めするわけではありませんが、スパイ映画などに登場する手法です。
対象者の車両や体に、あなたが、わざとぶつかったりします。そして保険会社を通して、慰謝料や賠償金を支払うという話を対象者に切り出し、氏名や連絡先を聞き出します。
これはかなりきわどい方法なので、これを実践するなら自己責任で行っていただくしかありません。
他に、以下のような方法もあります。あなたが、営業マンやアンケート業者を装って、対象者の自宅を訪問します。販促ツールのモニターになってくれたりアンケートに協力してもらえた場合、5,000円相当の商品券を贈呈します、と切り出します。5000円の商品券を贈呈するには最低氏名を登録して頂きますという、トラップを設定します。
対象者が面倒くさがったり、警戒心が強ければ、当然うまくいきませんが、試してみる価値はあるかもしれません。
氏名判明後の調査
氏名が判明した後、その氏名でネット検索すると、勤務先やその人物の SNS アカウントなどが分かる可能性があります。
過去の新聞記事の横断検索等のサービスを使えば、その人物の犯歴や不祥事などの記録が判明する可能性があります。
現役バリバリのヤクザであれば、ネット上の、暴力団WIKI等で、暴力団かどうかを確認できます。
対象者が会社の経営者や役員であれば、企業情報のデータバンクなどの検索で、関係している法人の情報がわかります。不動産登記の会員サイトなどを契約すれば、対象者が所有する不動産を、ある程度、浮上させることも可能です。
単なるネット検索だけではなく、会員制のデータサービスなどを契約して、そのサイト内で検索すると、より多くの情報が得られます。
もちろん、ネットなどの公開情報では何も情報収集ができない人物もいます。その場合は、別の方法で調査するしかありません。
それと、日本では、犯罪事実を公開し、見せしめ(Public shame)にする発想は薄く、人権擁護優先でネガティブな情報をなるべく公開しない方針です。ですから、アメリカ等で一般化している、性犯罪者公開制度(Sex Offenders List)や、逮捕者写真リスト(Mag Shots)等は、日本にはありません。その意味で、他国に比べ日本では、得られる情報がやや少なめです。
監視カメラ設置
隣人が対象者であれば、ご自身の自宅敷地内に監視カメラを設置し、対象者がいつ出入りしているか、他の同居人や家族や訪問者の出入りがあるかなどを確認することも可能です。マンションの隣人であれば、ベランダなどから覗いて様子を窺う事も出来ます。
尾行調査
対象者の行動パターンや勤務先などを割り出す場合、尾行調査を行うという手法もあります。訓練をしてない人がいきなりやるのはかなり大変です。ただし、朝の数時間の尾行で、勤務先を割り出すだけなどであれば、なんとかなるかもしれません。
ただし、対象者に尾行がバレた場合、都道府県条例のつきまとい罪として処罰される可能性がありますので、ご注意ください。
コンクリートマイク
共同住宅の隣人が対象者であれば、コンクリートマイクを使うと、隣人の会話内容をある程度把握できます。ただし、物件の構造や壁の材質によって、聞こえ方にはかなり差が出ます。
取材
近親者に関してのことであれば、あなた自身が対象者についての素行を自然に見聞きできるかもしれません。
しかし、別の古くからの居住者などが対象者について、対象者のことをもっと良く知っているかもしれません。また、氏名を元にした公開情報の検索などで、知人や関連人物などが浮上する場合もあります。
そうした近隣者やその他の関係先に対しての取材でも、対象者の情報を収集が可能です。
取材をする際には、そのままの理由で正直にやることも可能です。しかし、ジャーナリストや親戚のものなどを装って取材したほうが無難かもしれません。
因みに、興信所や探偵を名乗って、聞き込みをして、被取材者から苦情を受けると、探偵業の無届け営業で処罰される可能性があります。
隣人調査においての注意点
隣人への覗き行為は、違法行為となる可能性があるので注意が必要です。以下、処罰の対象となり得る状況を説明します。
マンション隣室の覗き
軽犯罪法1条23号では、正当な理由なく、他人の住居を覗き見る行為を禁止しています。わいせつ目的の覗き行為を禁止するために設けられています。
住居侵入罪
隣室のベランダや庭などに侵入したうえで覗き行為をした場合、住居侵入罪(刑法130条)が成立する可能性があります。
ベランダの手すりから身を乗り出して、身体の一部を侵入させた場合などにも、住居侵入罪が成立する余地があります。
ストーカー規制法違反
隣人を調べると言いつつも恋愛感情や好意に基づいて、覗き行為を行うと、ストーカー規制法のつきまとい行為と判断される可能性があります。
まとめ
以上、隣人について調査する手法について、紹介しました。
反社会的勢力や不審者を確認する手段として活用していただきたいですが、調査手法は、逆に、迷惑行為やストーカー行為などに悪用される可能性もあります。
リスク管理のための調査なら問題はありません。しかし、行き過ぎた調査や違法目的の調査は、処罰の対象となります。そうした観点も配慮して、実践していただきたいと思います。
最後に、隣人・近隣の調査においては、実績のあるプロの探偵に依頼するのが最も確実です。実際、手を尽くしたが問題が解決しない、相談先がわからない。そんな方は、近隣トラブルに発展する前に一度相談してみてはいかがでしょうか。Japan PIでも、個人向けの身辺調査を行っています。お困りの方はいつでもお気軽にご相談ください。