弊社代表、小山悟郎がThe Japan Times から取材を受けました。以下が取材内容の翻訳文となります。
小山悟郎さん(50歳)は、東京を拠点とするバイリンガル調査機関であるJapanPIの探偵であり創設者です。 彼の興信所では、法律やビジネスに関する調査から行方不明者の発見まで多岐に渡り、海外の顧客との取引を主として行っています。
1.どうして私立探偵になろうとしたのですか?
若い頃、作家になりたかったため、探偵のような少し胡散臭い仕事に携わったら、インスピレーションを得ることができると思いました。
2.大学では何を選考しましたか?
古代史です。また、日本拳法という武道を部活でやってました。
3.なぜ武道をやっていたのですか?
当時、私は生涯のタスクとなるスキルを身につけ、求道者になりたいと思っていました。 侍なら剣術を極めるように。自分の仕事にも活かせるような身体能力を鍛えることを求めていました。
4.仕事で武道を使ったことはありますか?
いや全然。それでも役に立ってはいます。たとえば、私がヤクザの近くで張り込んでいて、彼らに見つかったとしても、けんかはしません。 しかし、戦闘能力に自信があれば精神的な強さを保てます。
5.なぜ大学を中退したのですか?
仕事で何かを学び、社会とつながることを望んでいました。 在学中でも、1日30回注射を受けたりする治験バイトや、詐欺めいた訪問販売や電話営業などの怪しいバイトを探していました。
6.そのような仕事の何がそんなに魅力的でしたか?
それは刺激的で、普通と違う世界でした。 学校や社会で落ちこぼれた人たちは、なんとか生き抜くために、ストリートスマートになる必要があったのです。
7.なぜあなたは裏社会に魅了されたのですか?
子供の頃、私たちは「学校で一生懸命勉強しなければいけない。でないと負け組になる」と言われます。ただ、勉強が苦手な人が、全員が敗者になるとは思いません。 彼らは(Appleの共同創設者)SteveJobsのように賢いかもしれません。 社会規範に適応できなかったから落ちこぼれと見なされている人々についてもっと知りたいと思いました。 私もそのような人間です。
8.日本で探偵資格を取得するにはどうすればよいですか?
日本では私立探偵の免許はありません。 2007年に登録制度が確立されましたが、それ以前は政府の規制はまったくありませんでした。
9.では、どのように探偵の技術を習得しましたか?
私は他の興信所で10年間、修行していました。
10.それは長い期間ですね。 給料はもらえましたか?
はい、でも多くはありませんでしたが。 重労働で長時間労働ですが、探偵の賃金は平均賃金よりも低い。 それが業界の実態です。
何でもお見通し:探偵小山悟郎は人探しの依頼が一番多いと言う。(小山悟郎提供)
11.最初の仕事は何でしたか?
それはミスターXからの依頼でした。彼は匿名のままでいたかったので、ミスターXとしか情報がありませんでした。ミスターXとのやり取りは電話上でのみでしたが、彼は60歳過ぎのようでした。 ミスターXには50代後半くらいのボーイフレンドがいて、そのボーイフレンドがスーパーでどんな食べ物を買ったかを報告しなければなりませんでした。 もし彼がニンニクやエナジードリンクなどを買うと、ミスターXはいきりたち、その週すっと彼を尾行するはめになりました。
12. 探偵もののテレビ番組を見ますか?
私は(アガサ・クリスティのキャラクター)エルキュール・ポアロが好きですが、私たちがしていることは、映画や本に出てくる探偵とはまったく異なります。
13.それはどのくらい違うのですか?
まず私たちは刑事事件を扱いません。 日本では、警察の力が強力で自己完結型です。 彼らは民間会社と情報を共有しません。 警察と探偵が連携して捜査活動を行うことはほとんどありません。
14.特殊な監視機材を使用していますか?
実は、特殊な監視機材の代わりにスマートフォンを使うことが多いです。 スマートフォンは目立たず、録画や録音していることを隠すことができるアプリがあります。
15.欧米と日本の探偵の仕事には多くの違いがありますか?
たくさんあります。 たとえば、欧米では、裁判所の文書は、プロのライセンスを受けたプロセスサーバーによって送達されます。 日本では、郵便局が書留郵便で配達します。 外国の裁判所は、法的文書の送達を郵便局が扱うことを望まない為、探偵を雇って対象者を特定し、送達することがあります。
16.日本で探偵は一般にどう思われていると思いますか?
探偵が何をやっているか一般人に質問すれば、「浮気調査ばかりやっているのでしょう」と答えますよ。
17. 浮気調査は多いですか?
浮気調査等の家庭内問題も時々ありますが、海外の顧客に焦点を当てているため、他の多くの興信所よりも浮気調査ははるかに少ないです。
18.あなたの興信所で最も多い依頼は何ですか?
人探しです。 日本に逃亡したり、日本に戻ったりして、他国での裁判を避けようとしている被告の所在特定などの依頼が多々あります。 また配偶者から連れ去られた子供の所在調査もあります。これにはハーグ条約の子供の連れ去りや親権争いの問題です。 また、離婚の訴状の送達など、裁判の訴状や礼状の送達の為の人探しも扱っています。
19. 個人以外に、どのような顧客と取引していますか?
多くは、デューデリジェンスや身元調査を専門とする探偵事務所その他の、海外の法人顧客です。 また、相続検認事案については米国の弁護士から依頼を受けます。 遺言や家族の連絡先が不明なまま海外で亡くなった人がいる場合、日本でその相続人を探したりします。
20.何か変な依頼はありましたか?
依頼者自身の歯を抜いて、マインドコントロール装置が埋め込まれていないかどうかを確認して欲しいという依頼がありました。 彼はかかりつけの歯科医が、世界を征服しようとしていたヤクザのためにリモコン装置を歯に仕掛けたと思っていました。 歯を抜くのは断りました。しかし、後に、その男が歯科医を殺害したことがニュースで報道されました。
引用元;
https://www.japantimes.co.jp/life/2020/09/27/people/goro-koyama-private-investigator/