日本と世界の組織犯罪グループ勢力図 – 恐怖は日常のすぐ側に!

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世界と日本の反社会勢力図 国内外の主要組織を人数で比較

日本と世界の組織犯罪グループを比較

国内外合わせて、非常に数多くの組織犯罪グループが存在するのが現実です。むしろ、これだけ治安が良いと言われている日本ですら反社会勢力が問題になっているのですから、海外では尚更のことかも知れません。国内外の主要組織をピックアップし、その人数を比較していきます。

注意:この記事はデータのサンプルであり、他国でも数多くの犯罪組織が確認されています。また全てのデータは推定値であり、実際の規模については諸説あり断定はできません。

世界と日本の反社会勢力図 国内外の主要組織を人数で比較

1. 国内勢力(暴力団)

警察庁の統計データによる、全国の暴力団構成員や準構成員らの人数を見ていきます。2020年末時点では、主要な団体勢力別の構成員と準構成員らを合わせた人数は以下の通りです。

六代目山口組 8,200人

山口春吉によって、神戸市内を本拠地に結成された暴力団です。神戸ヤクザの頂点と言われた大嶋組の傘下としての結成で、当初は50名程の組織でした。本部事務所は兵庫区の西出町内に置かれています。1932年に大嶋組から独立すると、田岡一雄を三代目組長に据えた1946年頃から急成長し、1965年頃には総勢9,000名を超える組員を抱える巨大組織に発展したのです。

2015年には組内で分裂抗争が起こり、2017年には事実上3団体に分割された状態になります。2020年末時点での推定構成員数は、構成員が約3,800人、準構成員等が約4,400人で、総勢8,200人にも上る暴力団です。

住吉会 4,200人

幕末から明治初期、伊藤松五郎が東京芝浦一帯で結成した博徒「住吉一家」を前身とした組織です。伊藤松五郎が住吉町の出身であったことから、この名前が付けられたと言われています。1918年頃、倉持直吉が東京都内を本拠地として住吉一家二代目を結成しました。この二代目が、現代の住吉会の直接の起源です。その後、何度かの改称を経て、1991年、住吉会という名前に落ち着いています。

本州の団体として、六代目山口組と組織ぐるみの縁を持たない唯一の暴力団でしたが、2011年頃から組織間での接触が始まったようです。推定の構成員数は、構成員が約2,600人、準構成員等が約1,600人と、総勢4,200人程度だと言われています。

稲川会 3,300人

稲川会は、東京都港区六本木に総本部を置く博徒系指定暴力団です。1949年、故・稲川聖城が静岡県で結成した「稲川組」から始まり、何度かの名称変更を経て1972年に現在の「稲川会」になりました。六代目山口組、住吉会および神戸山口組とともに、公安委員会から主要暴力団として位置づけられています。2007年、神奈川県横浜市に建設された稲川会館は、重要は盃事のすべてが開かれるなど、稲川会にとって非常に大切に考えられてる場所です。政界との関係も度々取りざたされており、一部元政治家とかなり密接な間柄であったことが知られています。

推定構成員数は、構成員が約2,000人、準構成員が約1,300人と、総勢で3,300人程度です。

神戸山口組 2,500人

兵庫県に本部を置き、2015年に六代目山口組の直系組長13名が六代目山口組を離脱し、四代目山健組組長・井上邦雄を組長として結成された比較的新しい暴力団です。

六代目山口組が、名古屋の弘道会出身者を中心としていることに対し、以前は主流派であった関西系組織の不満が募ったことによる分裂騒動だったのでは、と言われています。そのような背景から、結成以後六代目山口組との抗争状態が続き、発砲や車両突入などの事件まで起こっているのです。2017年には傘下の一部団体が、組の運営方針に異議を唱え離脱しています。

推定構成員数は、構成員が約1,200人、準構成員が約1,300人と、総勢で2,500人程度です。

絆会 490人

絆会、正式には「絆會(きずかない)」は、兵庫県に本部を置く暴力団です。六代目山口組から分裂して発足した神戸山口組からさらに分裂してできたのがこの絆會で、2017年の結成当初は山口組の名を冠した「任俠団体山口組」と名乗っていました。2020年に現在の名称へと変更されています。

絆會は名目上の組長を置いていないことから、既存の暴力団対策法に当てはまってはいませんが、警察としては分裂でなく内部対立状態であるという認識なので、暴対法の対象になると考えられているそうです。2017年9月、代表の織田絆誠らが乗った車列が、武装した集団から銃撃される事件が起きています。

推定構成員数は、構成員が約230人、準構成員等が約260人と、総勢490人程度です。

2. 海外勢力(犯罪組織)

例えばマフィアやカルテルなんていう言葉を聞くと、日本ではそれほど身近な存在でもないので、なんだか映画の中の登場人物みたいに感じてしまうものです。しかし、海外には日本の暴力団と同じように、犯罪を犯している組織がたくさんあります。それぞれの簡単なプロフィールや構成員数について説明します。

メキシコ/シナロア・カルテル

1989年、メキシコのシナロア州で作られ、現在ではメキシコ国内最大の犯罪組織になりました。元リーダーのホアキン・グスマンが「エルチャポ」として注目を集めたことで有名です。一時内部分裂やリーダーの逮捕が原因で弱体化していましたが、現在の構成員数は6万人以上と言われ、メキシコ国外のメンバーも多数存在する世界的な犯罪集団だとされています。

香港/三合会

三合會、さんごうかい、サムハプウイとも表記され、香港を拠点としている複数の犯罪組織の総称です。清の時代、清朝の支配に反発する反体制的結社が源流であると言われています。中には社会的ルールを守るよう指導する立派な人もいたそうですが、基本的には盗みやテロなどの犯罪に加担することが多いようです。

香港だけでなく、マカオや台湾、中国大陸などアジア全般にも影響を与えています。自分達の犯罪を世間に見せびらかすというよりは、秘密結社的な性質を持ち合わせているため、非常に大きな反社会勢力であるにも関わらず、全体像はあまりよく知られていません。構成員数は10万人以上いると言われています。

イタリア/マフィア

1800年代に登場して以来、「マフィア」として広く知られているイタリアの犯罪組織です。イタリアのシチリア島を起源とし、恐喝や暴力により勢力を拡大させていきました。1992年の段階では、なんと186グループ、4,000人を超える構成員がいたと言われています。

実はマフィアは、世界的に見て治安が良い日本にも上陸した記録があります。戦後間もない頃、アメリカ領フィリピンのマニラから東京に進出、闇賭博場を開いていました。ダイヤ強奪事件等を起こしましたが、その後日本を離れています。悪事を働いていた一方、児童養護施設に寄付をしたこともあったそうです。

現在、イタリアのマフィアは、活動する地域によって大きく以下の4グループに分けられ、四大犯罪組織と称されています。

・Cosa Nostra:ニューヨークを拠点とする集団
・Camorra:ナポリを拠点とする集団
・ ’Ndrangheta:カラブリア州を拠点とする集団
・Sacra CoronaUnita:プッリャ州を拠点とする集団

他にもCosa Nostra同様、シカゴを拠点とするシカゴ・アウトフィットなど、アメリカ中心で活動する組織もあるそうです。構成員数は約3,000人、そのうち1,800人はSacra CoronaUnitaに所属しています。

ロシア/ロシアン・マフィア

ロシアン・マフィアは、ロシア系のマフィアの総称です。ロシア国内だけでなく近隣諸国にも存在し、15~16世紀頃に現れた反政府武装集団が始まりだと言われています。ロシア内務省の報告によると、なんと5,600以上もの組織と、10万人以上の構成員で成り立っているのだそうです。すべての構成員の内、30万人はロシア国外で活動しています。ただ、あくまで総称であるため、全部の組織が統一されているわけではありません。

資金源も、麻薬やアヘンなど違法薬物の密輸・売買、盗難車の密輸出、さらにグアム周辺ではマネーロンダリングなどが主となっており、様々な犯罪に幅広く関与しています。

メキシコ/ハリスコ新世代カルテル(CJNG)

メキシコのハリスコ州に基盤を置く麻薬カルテルです。2009年にハリスコ州で警官を務めていたネメシオ・オセゲラ・セルバンテスと、その義理の兄とで結成されました。非常に残虐な事件を多数起こしており、警察官や一般人も巻き込まれています。構成員数は6,000~20,000人程だと言われていますが、内紛や分裂も起こっているため、正確な人数は把握できていません。

ブラジル/首都第一コマンド(PCC)

1993年に、ブラジルの首都サンパウロを拠点に結成された、ブラジル最大の犯罪組織です。コカインなどの麻薬販売が主な資金源となっており、警官殺しや強盗殺人など凶悪事件を数多く引き起こしています。最初は8人ほどで立ち上げられた組織でしたが、現在はメンバーが数20,000人にも上ると言われており、そのうち約6,000人が刑務所に収監されているそうです。

コロンビア/コロンビア革命軍(FARC)

 1960年代初頭、コロンビア農民の自警組織として活動を開始した武装組織で、最盛期には2万人を超える勢力を有していたと言われています。農民の地位向上と政治参加の実現と目指すという大義名分の元、殺人、銃撃、誘拐や強奪、麻薬の輸送にも深く関わっているようです。構成員数は約5,500人、そこに加えて収監中の1,600人程のメンバーがいることも分かっています。

南アフリカ/アメリカンズ

南アフリカのケープフラットで結成された組織で、比較的若い年代の構成員も多く存在します。かつて他のギャングのメンバーであるジャッキー・ロンテにより作られましたが、1990年代後半に暗殺されました。
麻薬や銃の売買を主な資金源としており、売春、密漁などの犯罪行為を行う場合もありますが、きちんと合法的な事業を運営することで資金を得ることもあるそうです。構成人数は3,000人程度とされています。

南アフリカ/ハードリビングス

1971年、双子の兄弟によって、南アフリカのマネンバーグにて結成されたギャングです。イギリスの国旗をシンボルとして使用することが多く、国内に留まらず、国外の組織犯罪に関与していたことでも知られています。麻薬の密輸をはじめとし、ダイヤモンドの密売、密漁や売春、無許可で飲酒場所を提供するなど、その犯罪行為は多岐に渡ります。1996年には兄弟の1人が自警団に、2019年には残る一人も先に亡くなった兄弟と同じ通りで射殺されました。構成員は3,000~6,000人程とされています。

南アフリカ/ナンバーズギャング

ナンバーズギャングは南アフリカでもっとも恐ろしいと言われる、刑務所の囚人により構成された組織です。その歴史はなんと1880年代後半と、今から100年以上前から始まっています。26、27、28という3つの分派があり、様々な入団儀式をクリアしないと組織に入ることはできません。暴力や恐喝、窃盗の他、麻薬売買、契約を交わした上での殺人を請け負うなど、非常に凶悪な組織でもあります。構成員数は3,000~6,000人程です。

コロンビア/民族解放軍(ELN)

1963年、キューバ革命の影響を受けた大学生が、キューバに渡って結成したのが始まりの反政府武装組織です。マルクス・レーニン主義の元に、親キューバ・反米の思想を掲げています。結成翌年にはゲリラ活動を開始、麻薬や誘拐、石油産業を脅迫して巻き上げたお金を資金にしていました。一時は約5,000~6,000人もの構成員がいたと言われています。
しかし2000年頃からは冷戦の終了やコロンビア政府軍の巻き返しなどが重なり、コロンビア革命軍と共闘するようになったものの、2010年頃には2,500人程まで構成員数が減りました。2017年にコロンビア政府側はELNと停戦に合意したと発表しましたが、現在もLENによるテロ行為は続いています。今の構成員数は2,000人程度です。

各団体の資金力

ちなみに、各団体の資金力については以下の通りです。

  • 山口組(日本) :66億ドル(約7150億円)
  • Camorra(イタリアマフィア) :49億ドル(約5300億円)
  • ‘Ndrangheta(イタリアマフィア) :45億ドル(約4900億円)
  • Sinaloa Cartel(メキシコ) :30億ドル(約3300億円)

こうして見ると、必ずしも人数に比例して資金力が大きいというわけでもなさそうです。しかし、資金源となる主な犯罪が麻薬の密輸や強盗、恐喝などであると考えると、構成員数というよりも、組織としてどのような行動に力を入れているのか、またどのくらいの範囲で犯罪を犯しているのかというところが資金力に繋がっているのでしょう。

まとめ

犯罪組織と聞くとまずはマフィアのような海外の組織を思い浮かべる人も多いでしょう。しかしこうして比較してみると、意外と国内組織も人数・そして資金力ともに海外に引けを取らない規模であることがわかると思います。いくら日本は治安が良いからと言って、これからの時代どこでどんな犯罪に巻き込まれるかわかりません。油断せず、毎日を過ごすことが大切です。

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