やくざとストーカーにつぶされた探偵業界
やくざ 対 警察
2010年の夏に、愛知県県警部脅迫事件が発生しました。愛知県の山口組系弘道会の関係者が、暴力団への警察の捜査をやめさせる為、調査業者を雇い、組織犯罪の警察警部の家族情報、電話番号等の個人データを取得して、「お前の娘がどうなってもいいのか?」等と警部に脅迫電話をした事件です。脅迫された警部は元は暴力団側の内通者だったようですが、急に態度を変えて暴力団への捜査に参加された為、逆恨みされたようでした。
ストーカー 対 警察
2011年11月、逗子ストーカー殺人事件が発生しました。40歳のストーカー犯が、調査会社に元彼女のストーカー被害者の住所を調べさせ、その結果を元に被害者女性と無理心中した事件です。事件が起こる前、被害者女性は何度も警察に相談し、加害者や警察に逮捕されていましたが、すぐに釈放されました。この際、警察はルールに基づき、逮捕理由として、被害者の現在の氏名(結婚していた)とおおよその住所を加害者に通知しました。加害者はその情報を元に調査会社を雇いました。
探偵業者に対する魔女狩り
マッチョ体質の警察は身内の警察官が脅迫されたことで激怒し、愛知県警が先頭に立って、調査会社の情報屋をたたきつぶす一大を捜査を開始しました。
また、ストーカー殺人事件が発生した事で、その情報屋たたきの流れが一層加速しました。
マスコミが騒ぎまくり、ストーカー殺人が起きたのは全て調査会社の責任であるかのような報道が流れました。調査結果判明の際に、市役所からの情報漏えいがあったこともあり、探偵業者全体が犯罪集団であるかのようなイメージが広がってしまったのです。
情報屋の情報源は以下のものがありました。
- 住民票や戸籍謄本を不正取得した司法書士や行政書士
- 電話関係の顧客情報を漏えいした携帯会社社員
- 自動車の登録情報を漏えいした警察官
- 自動車の登録情報を漏えいした税務事務所職員
- 住所や勤務先情報を漏えいした市役所職員
- サラ金情報等を漏えいした金融業者
2010年から2013年の間に、40名以上の調査業の情報ソースが逮捕されています。