海外調査のケーススタディ
インドネシア・バリのリゾート地において浮気調査依頼がありました。インドネシア調査会社の提携がまだなく、写真量を多く必要とするケースであったため、弊社により直接調査を実施しました。海外調査で、特に浮気調査のように直接日本調査員に調査してもらいたいとき参考にしてください。
海外での浮気調査のメリット
海外旅行での不倫は調査日時を決定しやすいことが最大のメリットです。国内で不定期に不倫している、妻が日中どのタイミングで浮気しているかわからない、といったケースに比べ長期の調査期間を要しません。海外旅行を計画すれば、まずキャンセルはありません。
海外での不倫となれば気分も開放的になるためツーショット(親密な様子)を多く獲得することができます。重要な写真はホテルでの宿泊ですが不倫を証明するための材料を「より」多く揃えることができます。
また弊社では、依頼者にリアルタイムで写真とともに状況を随時報告します。それまでの写真を確認し、早期終了・延長を判断することが可能です。
海外調査の依頼で踏まえたい必須事項
(1)航空券の確保
当然に思われるかもしれませんが意外に重要です。航空券が確保できなかったために「料金を払ったのに調査できない!」という話をよく聞きます。依頼を検討する段階で、まず現地への航空便がいくつあり、それぞれ何席空いているか必ず確認しましょう。依頼する・しないにしろ、航空券残席が依頼契約の条件です。
調査を望んでいるのに、航路がないために実施できないケースはよくあります。対象者と同乗できる便が取れなければ、前日・前々日に調査員は前乗りしなければなりません。前乗りの調査員の待機費用もありますので、余計なコストが発生します。また、宿泊先が判っておらず、対象者と同乗していないのであれば、空港の到着口で捕捉しなければなりません。以前、韓国は到着口が5ヶ所あり、到着便の位置から予測して到着口を絞り込み、対象を捕捉することができました。上手くいったものの、失敗のリスクも当然ありました。余計なリスクを解消することは調査の基本です。
海外調査を実施する調査会社の営業担当も調査契約にアタマがいっぱいで航路スケジュールを把握していないケースが頻繁にあります。もし航空券残席をチェックしない営業担当であれば、その調査会社は信用しない方が良いです。当方の感覚ですが、残席5であれば今すぐになくなると思ってください。
(2)経費がかかる
まず挙がってくるのはホテル代です。対象の宿泊ホテルが判っている場合、同じホテルを予約することは必須です。ルームキーが必要なエレベーター、気配りの利いたホテルマン、ロビーの広さ狭さ、といった張り込みや撮影に困難な条件は未知数です。ホテルマンに警戒されれば入室の撮影やホテルから外出の追跡は難しくなります。私達も同じホテルの宿泊者となりホテルマンの注意を解き、自由に出入りできる必要があります。未知数な海外において「徹底的にリスクを無くす」ことこそが成功のカギです。
私達にも過去に失敗もあります。対象者はファイブスターホテルに宿泊すること予定でしたが、ご依頼人からの「ホテル代経費を軽減したい」という意向により私達は低価格ホテルを予約しました。当日、現地空港に到着後まっすぐホテルに行き何とか客室への入室を捉えることができました。しかし翌日、そのファイブスターホテルにチェックインがない状態で約3時間ほどロビーで待機していたため、ホテルマンは私達に注目するようになりました。しばらくして、ホテルマンから声をかけられました。いざ対象者がロビーに降りてきましたが撮影が困難なうえ、車寄せからのタクシー乗車に素早く対応することができず追跡が失敗しました。この1泊2日の調査は初日の夜に入室を確認しましたが、翌日の対象の写った写真は1枚だけで十分とは言えない結果になりました。上記のように経費使用の指示は可能です。しかしコストパフォーマンスをよくお考えください。
次にかかる経費は移動手段です。今回のバリのように乗車時に行先を伝え、乗車時に運賃決定するような国もあります。探偵・PIという組織が国内にないために「前の車に引っ付いて追う」という考え方が理解できないドライバーもいます。やはりその場合、ある程度支払いを割り増しにしてドライバーに頑張ってもらわなければなりません。紙幣をドライバーに見せて「なんか事情のある特別なお客さん」と認識してもらいます。日本と違い海外は「チップ」の概念があるため、一旦理解してくれればドライバーはちゃんと追跡してくれます。他にもその日だけ頻繁にタクシーを利用するという場合は覆面タクシー(いわゆる白タク)を時間料金・一日料金で貸し切りにさせることもあります。
過去は鉄道移動の際は多めの運賃で切符を購入していましたが、現在はIC乗車券が使用できるので鉄道移動で必要以上の支払いはなくなりました。経費のかかる海外調査でこれは大いに助かっています。
今回はバリだったので、鉄道はなく現地でレンタルバイクを使用しました。次回、実際のバリ調査について説明します。